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2024/05
「秋山草堂・映画の部屋」は、映画作品に関する秋山の極私的感想のコーナーです。
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長谷川和彦が映画を撮らないのは、日本の映画ファンにとって大きな不幸だ。
この初監督作品からして見事な出来で、暗く重い題材でありながら不快感は微塵もなく何処か清々しく心に残る作品になっている。
水谷豊も原田美枝子も素晴らしい演技と存在感だが、特筆すべきは水谷豊の母親役の市原悦子だろう。
男にとっての母親と言う存在のネガティブな面を凝縮したような役で、見ていて恐ろしくなってくる程の熱演だ。
DVDの映像特典では長谷川和彦のインタビューも入っているが、これも本編並みに面白い。

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